MGズゴック、汚し塗装後編。
前回記事では汚し塗装の手法をまとめました。本記事はその続きであーでもない、こうでもない言いながらなんやかんや味付けする工程をまとめました。
いきなり脱線。MGジオン兵を塗る。
すっかり忘れていましたがマスターグレード(1/100)なのでパイロットが居ます。
当然ながらこの人はコックピットハッチを開けない限り見えないので、塗るか迷いましたが折角久しぶりのマスターグレードの人間なのでチマチマ塗る事にしました。
塗り分けるにしてもこのサイズ相手に神経を研ぎ澄ませ、死ぬ気で筆塗りを挑んだどころで僕では大した精度は出ません……。
そこで一手間かけます。
塗り分ける前にキッチリ色の境目になりそうな部分(モールドだったり入隅)を彫り直しました。
針の先が引っかからない位にヌルーい部分が相手だったり、そもそも見えねぇとか色々あるのであんまり完璧を求めると切りが無いのでほどほどに攻めました。
色の境目をコリコリと彫り起こしたので、塗った時に勝手に掘った溝で塗料が止まってくれる感じで、このサイズ相手でも「ジオンのおっちゃん」だってのは分かる程度の塗り分けにはなっていますね。
更に境目を彫っているので墨を流すとパキッとします。おっけーかっこいいじゃんおっちゃん。上出来上出来。
ちゃんと彫れば、塗り分けに特別高い技術とか不要でこの位にはなって何か嬉しいですよ。とりあえず頑張って彫りましょう。
フィルタリキッド再び。
フィルタリキッドを再び使用して、つや消しで各部の色味が沈んで分かりづらくなった派手さというか色気をジャブジャブ復活させましょう。
淡い色が下地の場合この黄色って、わざとらしい感じというか"渋み"というか"えぐみ"が出ちゃうんですけど、一定の濃い色っていうんですかね。明度が低くて彩度が高い色相手には良い感じに自然なハイライトカラーになるので多用しちゃいます。これに白混ぜてもええと思います。
して今回MVP色となったのがこのグレーズレッドでしょうね。メチャクチャ効いてくれた。
正直使い所に迷う色だったんですが、彩度が高すぎて"変"なはずなんですが赤錆として使うとケレン味というか艶やかさがクセになりそうです。
多分寒色系の下地と相性良いと思うので今後も活躍してくれそう。
お顔に錆とかオイルで艶とかを足す。
お顔のダクト?フィン?とかにはガイアのエナメルオイルをしようして、湿り気のある汚さを乗せています。それと同じタイミングで傷周りだったりにウェザリングカラーのラストオレンジを染みこませたり、錆ダレっぽく縦にボカしたりしました。
ウェザリングカラーをエアブラシで吹いて無理矢理"褪せ感"をまとまわせる
褪せ感というか、ホコリっぽさの演出というか、足下とかが"しらっちゃけ"ていると何かかっこよく見えるので足下に限定してウェザリングカラーのホワイトダストをブワッと吹き付け。
強制的にグラデーション塗装したみたいな雰囲気になるのも面白いんですが、ウェザリングカラー思っている以上にエアブラシで吹き付けると隠蔽力があるのでやり過ぎないように注意します。
お顔は艶消し、その他の部位は半光沢で最終コート。
ズゴックは水陸両用MSなのでビシッと完全マットな艶消しよりも、少々湿り気?が感じられる程度の艶感が望ましいと判断して、顔周りの水色だけは艶消し(クレオス スーパースムースクリア散布)にして、その他の部分は半光沢(スススに光沢クリアを適量加えた物を散布)にしてみました。
これが結構気に入っていて顔周りだけバシッと艶が無いと何か……雰囲気というか空気感が素敵(モヤっとした評価!)です。
最後の微調整色々。
最終のトップコートは散布済みですが様子を見ながら微調整で汚しを足します。
たとえるなら料理をレシピ通りに作った後に「何かが足りないなー」と言いながら訳も分からず調味料をドバドバ足しては味見をして「ふむふむ……」とか言いながら美味しくなったり不味くなったりする楽しい(?)時間です。
ストレーキングで何かしらの垂れを再びプラス。
半光沢とは言えコーティングして塗面の起伏がなだらかになった結果なのか、途中の工程で存分に追加した雨垂れっぽい描き込みが分かりづらくなっちゃったので、足下に限定してちょっと大げさに雨垂れ泥垂れ、何かの垂れをこのタイミングで追加。
使った塗料はウェザリングカラーのグランドブラウンだったかな?
黒っぽい線を引いたら合わせてしろっぽい線を引くと相乗効果で線がある!!というのが分かりやすくなるので潮っぽい垂れも足しました。
艶々オレンジでダメージ痕に色気をプラス。
調子に乗って傷跡等には光沢のクリアオレンジを要所要所挿してみたんですけどこれも結構面白い表現になったってかウェザリングって色とかもそうだけど、異なる艶のコンビネーションとかのコントロールなんじゃ無いの?っていう手応えを得た気がします。
足下に飛沫汚れをスパッタリングでプラス。
タミヤのウェザリングマスターをアクリル溶剤でチョイと溶かして足下にペッペッペ!とスパッタリングで飛沫汚れっぽい感じのをプラス。
塗料の撹拌ベラで筆をはじいて飛沫を飛ばしました。
正直オーバースケールにも程があるんですけど、まぁ何かそれっぽくて分かりやすくて格好いいじゃんって事で僕は満足しています。
爪に色味をプラス。
本体がやたら色味があるので爪だけ白いってのも変な感じなので合わせて色味を足してホンワカ味がする爪みたいな感じに仕上げています。
ウェザリング終了。完成となります。
色を塗った最初の段階ではマジで超失敗した!と落ち込みましたが何やかんやで世界で一番格好いいMG蟹になりました。
2023年は何故か半年以上模型を全くしない1年だったので、おおよそ1年ぶり位に完成したプラモデルなんですけど、やっぱり完成すると嬉しいですね:-) 本アップまで少々お待ちください〜。
そして当然撮影するのも1年ぶり位なのでライティングとかどうすりゃ良いか何にも分からん。とりあえず撮影台のうえに作りかけのプラモとかゴチャゴチャ上がってるのでそれを片付けないとな。はい、この記事はおしまいです。またね!
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