紙やすりの話をします!…今更?
「ハーイ!こんにちは。知ってる?紙やすり!便利ですよ!」と急にモデラーの皆に話しかけたとしよう。多分全員から「は?何言ってんだ?こいつ。」って顔をされると思う。僕だってそんなこと言われたら「は?何言ってんだ?こいつ。」ってなる。
しかし。先日紙やすりのちょっとした使い方をツイートした所、500いいねを越える反応を頂きました。
僕が普段模型(ガンプラ)に用いる手法やちょっとしたテクニックは基本的に先輩モデラーの真似事です。沢山の知恵を先人から貰ったからには、これを誰かに伝えていかねばならぬ。命も怒りも燃やすつもりは有りませんが…今がその時だ!
さて。悪い癖で前置きが長くなりましたが、紙やすりの便利な使い方をまとめていきます。
板に貼って使えば荒削りにも、繊細なエッジ出しにも。万能板ヤスリ。
大変ポピュラーながら紙やすり(以下ペーパー)を当て木に貼る使い方です。僕は簡単に貼り替えが出来るように両面テープを使って貼っています。
そして世の中には上記の様な便利な板も存在しています…僕はホームセンターで買ってきた細い木の板を使ってますが…便利そうだし今度買おうかな?
改修工作時、プラ板を挟んだりして延長工作をしたパーツの整形作業や硬化したパテの整形作業の荒削りには180番(以下でもOK)のペーパーを貼り付けた板ヤスリを使えばあっという間に成形完了。ズババーン!ズババーン!!…もちろん傷の深さも相当なので180番→240番→320番と順番に慣らしていきましょう。
また、400番〜600番を貼り付けた際には平面の合わせ目消し、その他整面作業に大活躍します。特にエッジ出しやC面を直接削る作業の際には、ほぼ100%上記板ヤスリを使用しています。
板とペーパーの間に入る両面テープがクッションになってしまう事から「エッジ出しには向かない。」と思われる方もいらっしゃるかと思いますし、僕も理屈からして一切クッションの無い鉄ヤスリの類を用いるのがベストだというのは分かります。でもこれで普通にエッジ出せますし、特に気にする事も無いかな?と思って愛用しています。
折って使う。紙やすりというより"指ヤスリ"な感覚。
これも大変ポピュラーながら多々活躍します。好みによってカットする幅や折る回数は調整すれば良いかと思いますが、僕は上記の画像のように2回折って使うのが好きです。
板ヤスリに比べて折っただけなので、ペーパーが曲がるというか適度にコシが有るペーパーを指を沿わせてパーツに当てる事により、当たっている面の状況が指から脳に伝わり、削る作業のコントロールがとてもしやすいです。
特に。一見平らに見えても微妙にアールが掛かっているようなパーツ(ファーストガンダムの膝アーマー等)の整面作業にはこの指ヤスリが大変活躍します。存外慣れると適度なコシを利用してエッジ出しにも十分出来ますしね。
ジオン系の太もものような球体に近いパーツを表面処理する際には素直にスポンジヤスリを使用した方が楽ですけどね。
尖って快適。斜めカット紙ヤスリ。
先日ツイートした内容がこちらです。
上記の通り普通に折ったペーパーを用意。
上記画像の様に斜めにカット。すると根本が邪魔になるので…
こんな感じに折り込んでしまいましょう。
普通に折ると余計なところに当たるが尖ると避ける。
こうすることによりペーパーが斜めに尖った状態になりますので、単純ながら細部にヤスリが届きやすくなります。物が尖ると何かと模型は快適になりますね。
主に入り組んだ場所などを処理する際に大活躍します。折り目の回数を増やしてペーパーの固さを調整したり、斜めの先っぽを折って更にコシを持たせたりとお好みに合わせて色々調整してみましょう。じきに自分と状況に一番しっくり来る塩梅が見つかるはずです。ファイト!
爪楊枝やすり…より最近はこっち。ピンセット摘まみヤスリ。
上記の斜めカットでも入らないような迫っこい場所に重宝するのが、一時期話題になった爪楊枝ヤスリ。アーマーの裏などの凹部分や、入り組んだ面、逆エッジの仕上げ等、キワに活躍するので一時期僕も作って使用していたのですが…ぶっちゃけ作るの面倒くさい。
特に爪楊枝ヤスリ位のヤスリの面積ですと直ぐにペーパーの目がヘタって頻繁に変えないとあかん…また作らねば…と。ともかく超面倒くさい。
「しかし ろろに 電流走る。」〜ロロギ 闇に降り立った無才〜
そこで。ペーパーをこのように切ります…細ーくね。
三角になるように折ってピンセットで摘まんだまま…
こう使う!底面などの攻めづらい場面にて超快適★超便利!
これだけで良いです。上記写真のように底?をならしたい場面にとても重宝します。
「嘘でしょ?ピンセットで摘まんだペーパーがしなってヤスリがけならんでしょ。」と思いませんでした?僕もそう思いましたが存外削れるんですよ。良い感じに。
この位の細さにカットして摘まむと、そうそう反らないんですよ。超簡単じゃないですか? 切って瞬着つけて爪楊枝並べて、硬化剤吹きつけて…と量産していた爪楊枝ヤスリと同等のアイテムがなんと。初手であるヤスリを切るだけで済んでしまいました。 とっても素敵じゃないですかこの方法?是非、試してみてください。
さも僕が発明した!みたいな書き方になりましたが、もちろんこの方法も親切かつ博識なモデラーさんが共有してくれた手法を真似ただけなんですがね。
紙やすりって何買えば良いの?
漢は黙って… タミヤ フィニッシングペーパー!!
と…完全に言い切りたいところですが、別にコスパを狙ってホームセンターとかで売ってる奴でも良いと思います。
でもでも。タミヤのペーパーって全て心地が良いんですよね。要は慣れと好みでしょうが思わず語りたくなってしまう。程よい紙の硬さ、ショリショリとした気持ちの良い削り心地。削ってるときに指に伝わる感覚…僕はこれ無しではまともに整面作業が出来ないレベルです。…うん。やっぱり、凄く今更感。
おわりに。
如何だったでしょうか?上記4パターンを抑えておけば、模型を作る上での"削る"作業全般はペーパーだけで何とかなると思います。
この記事に書いてある方法も知っている人は当たり前に知っている。と言う話でしたが、知らなかった人はもぅ早速ペーパーを貼ったり、折ってみたり、切って、摘まんでみたくなっているのでは無いでしょうか?そうです。今更と言わず、今からでも削っていきましょう。
さぁ!皆!もっと!ペーパーを使い倒そうぜ!!
まぁ、僕は単に鉄ヤスリのコントロールが下手クソ過ぎるってのもあってどうしてもペーパー推しの立場になってしまっているんですけどね。ガハハハ!…おしまい!!