HGOG ザクⅡ #07 総仕上げ

2020年7月6日

ここから仕上げていこう!

さて。いよいよ今回の記事でフィナーレを迎えます。

この記事では上記画像の一度仕上げた状態から、求めていた仕上がりを追った課程を記載します。現状を文字に起こしてみると…

  • ラッカー塗料で全塗装済み(デカールは一切貼っていない。)
  • エナメルカラー、タミヤウェザリングマスターでウォッシング等の汚し塗装済み
  • つや消しクリアー散布済み

といった状況で汚し仕上げの模型(ガンプラ)としては一応完結していると思います。なのでどちらかと言えば仕上げというよりかはリテイク?仕上げ直し。といった方が適切かも知れません。

デカールを貼る。

シルバリング防止の観点から水転写デカール(以下デカール)を貼り付ける際には、パーツが"平坦=艶あり"状態で貼るのが好ましいのは周知の事実ですよね。

僕もこれまで色塗り後に粛々とクリア塗料を吹き、パーツの表面を整えた後でデカール貼りの作業をしていたのですが面倒くさがりの僕は「マークセッターとかソフター使ったら"でこぼこ(つや消し)塗面"でも行けるんじゃねーか?」と予てより思っていました。

そもそも何故つや消し面にデカールを貼るとシルバリングしやすいのか?というのはググって頂いた方が早いし丁寧な解説が多いので詳細は割愛しますが、要はデカールがしっかりと"ふにゃふにゃ柔らかく"なれば、デコボコ面にも"追従して空気"入らないだろ!きっと!!という風に思ったわけです。

実際につや消し面にデカールを貼ってみた

結論から言うと全然イケちゃいました。何ならコーション等小さい物に関してはソフターを使うまでも無く、セッターを貼り付けたい場所にトプっと乗せてデカールをポチャンと落として、1分程度そのまま浮かせておいて気持ちシワーンとなったタイミングで圧着させればそれだけで全然オッケー。(とてつもなく頭が悪そう。)

唯一コツがあるとすれば、圧着前に余分なセッターを綿棒等を使って水分を吸収した後、優しく圧着させる位ですね。そうすると狙った位置にビタッと配置しやすいと思います。

大判デカールに関して

対してエンブレム等の大きめのデカールに関しては、流石に上記方法と合わせてソフターを散布した状態で貼り付けただけではシルバリングが発生してしまいました。

これはつや消し面に限ってのリカバー方ではありませんが、オーソドックスにデカールにナイフ等でプツプツと穴を開けてソフターを塗りつけてしばし放置の上、これまた極めて優しく濡らした綿棒でコロリコロリ…と馴染ませてあげることでシルバリングを解消することが出来ます。

このリカバリーはデカールに切り込みを入れるのでは無く穴を開けるようにしてください。切り込みを入れると高確率でソフターを塗る段階、もしくはコロリコロリ…の作業の段階でデカールがばらけます。また、穴の間隔が狭すぎても同様の状況になりえますのでほどほどにプツプツしましょう。…今回僕は穴開けすぎて少しデカールバラしました(笑) ウェザリング仕上げで無ければ即死だった…

結論今後はつや消し面も気にせずにデカールを…

多分貼りません(デーン!) 上で散々イケる!と記しておいて何ですが基本的には光沢面の上からデカールを貼る方が仕上がり良いと思いますし、何よりつや消し面相手だとデカールの滑りが悪く、位置決めがちょっと面倒でした。なので今後も粛々と色塗り後にはクリアーを吹いて生きていくことでしょう…んー。でもウェザリング仕上げの場合は半光沢塗料位ならクリアー省いても良いかな?

一旦つや消し~暗部の調整。

上記の状態からデカールの段差を緩和するためデカール付近にラッカークリアーを塗装。後に続くウォッシングの足付けとすべく、クレオス フラットベースあらめ・ラフをススス(クレオス ーパームークリアー)に混ぜた物を使って塗面を再びガサっとさせます。この段階でかなりデカールの段差が気にならなくなりました(完全では無いけど)

コート後、各部影になりそうな所、モールド付近やエッジ部に追加で黒を入れました。この後の行程で塗装の質感というか色の変化を付けたいと思ったのでここではきつめに黒を挿しています。ボソボソドロドロ。

もぅなんだかんだ重ねていく。

ここからは各種、模型汚し用品(タミヤエナメルだったり、クレオスのウェザリングカラー、鉛筆の粉等)を駆使してシャドーだったり、ハイライトだったり、チッピングなり何なりを、ほとばしる熱いパトスを持ってぶち込んでいきます。このへんの作業は完全に行き当たりばったりでして、上手く言語化出来そうもありません。ともかく昨年のうっぷんを存分に晴らしました。

追加で光が"当たりそう"な場所にイエローを置いたり…

再びガサゴソっとつや消しを吹いてみたり…

白で更にハイライトを書き込んでみたり…

小豆色部(ボディ)には重さを演出するべく、微妙に色合いが違うエナメル塗料をポンポンたたき付けたり…

塗装剥げ、小傷的な感じを狙いスポンジやら筆でちょいちょいっと…

えいや!とシルバーでドライブラシを施してみたり…

ガルマと合流から多少は地上の作戦に使用された事を想定して足回りのみでほんのり土汚れ要素も追加…

トドメに雨垂れ?オイル漏れ?も書き込みます。しかし、ここ一番上手く行かなかったし、どうすりゃええのかちょっと想像付かなかったので少しで止めました。今後の課題。

これにて、本当に完成ッ!

もちろん計画性が一切無いもんで失敗が恐ろしい…という気持ちもありましたが前回記事で記載したように、わりとこの仕上げの作業時は「やりたい事やった結果、しくじったらそれはそれで良いや。」と素直に思えるようになっておりましたのでもぅ恐れること無く、無心でガンガンと進めてしまいました。遂に終わったんです。終わったんですよ。このザクII。

おわりに。

ここから3年…遂に完成となりました。立たせ方もキモいし、撮り方もキモい。更には肩関節逆に付いてるやんけ。

工作〜塗装〜完成までの各セッションにて随分と寝かせましたが、その分やりたい事をゆっくり詰め込めた模型となりました。

前作HGUC 陸戦型GMからウェザリング仕上げが続きましたが、楽しさを発見したり、まだまだ上手いこと行かなかった部分も随分見えてきましたので次回ウェザリング仕上げで何かを作る際には、今回の経験と課題となる部分を思い出して作りたいですね。

近日中にカメラでしっかり撮影してアップしたいと思います。

それでは皆様も楽しい模型ライフを!

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