本記事では、プラモデル用接着剤を用いた合わせ目消しの方法を紹介します。
具体的な合わせ目消しの方法。(溶着するタイプの接着剤を使用する場合)
01.通常の流し込みタイプと速乾流し込みタイプを揃えよう。
二つ揃えようと書きながらなんですが、多くの場合は速乾タイプの使用で事が足りると思います。
中でも『クレオス Mr.セメントSP(スーパーパワー)』はやたら乾燥が速く、しかも接着力も強力な超高性能な流し込みタイプなので、悩んでいるならまずこちらを用意すれば良いと思います。
通常の流し込みタイプもたまに必要というか、例えばビームライフルだったり、ハイメガランチャーだったり大きなモナカ構造をしているパーツに流し込みで接着をする場合には、速乾タイプだと流し込み接着材を流している最中にも接着材が乾いてシンドイ場合が有るので用意しておくと安心は安心です。
また、タミヤの速乾じゃ無い方の流し込み接着材は多少粘度というか樹脂が混ざっているので、いざという時は流し込まずに通常の接着材同様、ハケで塗ってからパーツをガッチリ合わせるという使い方も出来ます。
*上記二種の以外にも溶剤系接着材が存在してますが個人的に超おすすめ2トップに絞り紹介しています。最終的には好みで選びましょう。
02.合わせ目に付属のハケで接着剤を流し込む。
まず合わせ目が発生するパーツを最後まではめ込まずほんの少しだけ隙間を空けた状態にします。
やってみると案外難しいというか、一部を空けると一部が閉じて……という感じになりがち……そんな時の一工夫で、例えばコピー用紙を合わせ目に噛ませてみたり、デザインナイフの刃を合わせ目にスーッと添わせて隙間を空けてみたりと自分に合う調整方法を探してみましょう。
隙間を空けたパーツに接着剤のハケをスッと添わせると毛細管現象により隙間にツーッと接着剤が流れ込んでいきます。
合わせ目全てに接着剤が行き渡ったら、パーツを最後まではめ込みます。
この際合わせ目に接着剤にプラスチックが溶け出したドロドロがムニュりとはみ出てくると思うんですがそこは決して触らずにいて下さい。
ダボカットだったりはめ込みの固さを調整するためにも仮組みはしておいた方が良い。
一度組み立てたガンプラのはめ込んだパーツを分解しようとしても、はめ合わせが固くて困難な事が殆どなので、合わせ目に後から接着材を流し込む事が決まっているのであれば、組み立ての際にダボカットやピンカットをしてはめ込みのキツさを調整しておきましょう。
そうしておくと、わざわざパーツセパレーターを使わずとも手で簡単にパーツを分けるたり取り外したりすることが出来ますからね。
速乾系であれば季節(お部屋の気温や湿度)にもよりますが15分もすれば、はみ出たドロドロを手で触っても大丈夫な位は乾燥します。
しかしそれは表面が乾いているだけで中身はまだまだ固まりきっていない状態です。
速乾系とはいえ完全乾燥には夏場で1日程度、冬場であれば2日〜3日程度は掛かかりますのでじっと待ちましょう。
ハケに大量に接着剤を含ませると隙間に流れる前にパーツの表面にボタッと接着剤が溢れてしまったり、何かと都合が悪いので、この作業に慣れない内はハケに含ませる接着剤は少量ずつと意識してみると失敗が少ないかもしれませんね。
乾燥後、ムニュリとはみ出たプラスチック樹脂を紙やすり等で慣らす。
完全乾燥後にはみ出た部分を紙やすりなどを使用して平らに慣らせば合わせ目消し作業は完了です。
この際にはみ出たムニュリの量によってはヤスリを当てる前にデザインナイフやケサゲの類いのツールでカンナがけをした後に、ヤスリがけをすると効率が良いと思います。
これでバッチリOK! 簡単完璧に合わせ目が消え……無い事が多くないですか?
基本的な工程としては間違い無く上記で紹介した内容で間違い無いんですが、いざやってみると溶剤系接着材を使用した合わせ目消しは一発で合わせ目を消しきれない事が多々有ります。
グニっとパーツを合わせた時に微妙に歪んでしまって段差が生じてしまったり、例えば接着材が思ったよりもちゃんと流れなくて、一部だけ合わせ目が消えなかったり……と案外一発で上手く消し切れない事は10年以上ガンプラ作ってますけど未だに多々有ります。
そして、実は僕以外の人も中々一発で消し切れていないのか、上記の合わせ目消しを失敗した時のリカバリー方法を纏めた記事が当ブログでぶっちりで人気コンテンツとなっています。
これを読んで手を動かして頂ければ一度しくじった合わせ目消しでも絶対に消しきれるはずなので、溶剤系接着材(瞬着でも良いけど)の合わせ目消しが上手く行かないとお悩みの方は是非併せてご覧ください!
合わせ目消しに限らず、プラモって基本的に失敗する事がデフォルトで、そこからリカバリーして良い感じに着地するってのが楽しかったりしません? それでは、この記事はここでおしまい!!